FF14の二次創作置き場

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注意レイド次元の狭間オメガシグマ編4終了後のシド光♀。事後描写有り(最中は無し)…

紅蓮,ネタバレ有り

#シド光♀

紅蓮,ネタバレ有り

旅人は奮い立たせたい
注意
レイド次元の狭間オメガシグマ編4終了後のシド光♀。事後描写有り(最中は無し)。
 

―――ビッグスが、ウェッジが。ネロまでヤツの襲撃に遭った。俺は軽口をたたきながらも深い傷によりグッタリとしたネロを抱え出口に向かった。するとケフカの検証の時には見られなかった神妙な顔をするアンナとへとへとになったアルファが戻って来た。
 怖かった。俺以外の検証に参加した仲間が目の前で倒れていく姿をこれ以上は見たくなかった。"あのデータ"を取り寄せるよう言いつけて俺はありったけの酒を持ち支社の与えられた部屋に籠る。


「ジェシー。シドは?」
「あらアンナ。会長なら暗い顔して部屋でお休みよ。あなたこそ何やってたの?」
「ビッグスとウェッジとついでにネロサンにちょっとだけ回復魔法をかけてあげてた」
「ありがとう。あなたも色々あったのに疲れたでしょ?」
「大丈夫。体力だけが取り柄だから。シドの方が精神的に疲れてると思う」

 ラールガーズリーチでアルファと後片付けをしていたジェシーの元にアンナはふらりと現れた。珍しく白魔道士の装束をまとい杖を持ち上げながら背伸びして体を伸ばす動きをしている。置いてあったケトルでコーヒーを淹れ、一気に飲み込む。
 アンナの手によってオメガによって行われるシグマグループとの検証が終わった。ぐったりとしたネロを引き連れて戻って来たシドの顔は精神的に限界を見せていた。ジェシーが心配するのは当然の話で。アンナは肩をすくめながら話しかける。

「まあ親友が大ケガでぶっ倒れたらさすがに決壊するよねって思う」
「確かに……会長大丈夫かしら」

 ジェシーの言葉にアンナは少し考えるそぶりを見せる。ここ最近は仕事だけではなく脱線してオメガの行方ばかり追いかけストレスが溜まっているだろう。それなら少々慰めて様子を見てみればいい。そんな最近の彼の動きを考えながら「そうだ」とつぶやいた。

「なんとなく私に任せてほしい。発破かけてくる」
「いつも大変な役回りばかりさせちゃうわね」
「大丈夫。普段から助けてもらってるから」

 ジェシーはアンナにシドがいる部屋の位置を教える。「迷子にならないかしら?」とジェシーが冗談を言うと「善処する」と消えて行った。

「多分あなたにしか出来ない役回りよ。頑張って、アンナ」

 1人残されたジェシーはため息を吐いた。足元のアルファは「クエッ?」と鳴いた。



 ドアを数回叩かれる。もう資料が届いたのだろうか? 開いてるぞ、と口を開こうとする前に扉が開かれアンナが顔を出す。第一声が「酒くさい」だったので「悪かったな」を返してやった。彼女は扉を閉め倒れた酒瓶を起こしながら俺の前に座る。部屋に充満するアルコールの香りの中からふわりとせっけんの香りがする。改めて彼女の服装をちらりと見るといつもと違い少しだけ軽装ところを見るに先に風呂にでも入っていたのだろう。武器も外し完全なオフの格好に見える。少しだけ沈黙が流れた後彼女が口を開いた。

「シド、落ち込んでる?」
「ま、まあな」
「そりゃ連日部下からケガ人が出てたらそうなるか」

 やれやれと言いながら俺の髪を丁寧に梳くように撫でる。熱くなった頬に触れながら「ほら今のあなたはお酒が入ってる。誰にも言わないからさ? 吐いてしまえばいい」という言葉に心の中のナニカが決壊する。

「皆が倒れていく。なぜ俺だけ無事なんだ。お前もいなくなるかもしれない」
「私は負けないよ?」
「うそをつくんじゃない。お前だって合流した時、苦しそうだったじゃないか! 社員を、アンナを失わないために何かできるのか? 俺は―――」
「シド!」

 肩を掴まれ、彼女の俺を呼ぶ叫び声でハッとわれに返る。

「オメガは真っ先に残っていたビッグスやウェッジ、ネロサンを狙った。検証終わりを狙って私を殺そうともしたさ!」
「そうだ、だから」
「でもアイツは2つも間違えてしまった大莫迦機械だよ。まずミドガルズオルムのおかげで私は生還した。そして何よりもシドを狙わなかった。毎回壮大な夢物語を現実で形にして世界や私のために道を作る、あなたを」

 彼女は俺を力強く抱きしめた。冷たい肌の感覚とバクバクと心臓の鼓動が聞こえる。普段と変わらない声色なのに緊張はしてるのかと彼女の硬い胸へと頭を沈めた。

「心臓の音、聞こえる? 私は生きてる。……アルテマウェポンを破壊するときも、トールダン7世をぶちのめすときも。アレキサンダーを停止させるときだって確かにほとんど私が全部斬ったさ。でもそこへ向かう道を作ってくれたのはシド、あなただ」
「アンナ―――」
「アジス・ラーの時言ってくれたよね? 俺は生きてるって。そうだよ自らを犠牲にせずみんなに伝え、空へ道をつないで支援に徹するのが天才機工師であるあなたの役目さ」

 彼女の体に手を回そうとした瞬間体が離れていった。気配察知だけは相変わらず上手なようで優しい笑顔で俺を見ている。つい釣られて笑みを浮かべてしまう。

「元気になった?」
「ま、まあな」
「よかった」

 頭をぐしゃりと撫でまわされた。「子供扱いしてるのか?」と聞くと「私からしたら今のシドは子供みたいなもん」とキシシと笑っている。自称26か40か忘れたがそんなに変わらない年齢だろうと小突いてやった。

「だから、オメガを止める協力、よろしく」
「それは俺のセリフだ。お前がいないと終わらせることはできないからな。俺は……」
「……うーんまだ本調子じゃないね」
「? って、なっ!?」

 彼女のつぶやきの意味を考える前に身体に痛みが走り天井を見上げていた。そして彼女の顔が近づいたところで俺は初めて押し倒されたと判断する。抵抗しようにも腕を押さえつけられ身動きが取れない。やはり彼女は無駄に力が強すぎる。俺の抗議を無視して彼女は妙な事を言い出す。

「私は敵を数体薙ぎ払えば悩みや欲求不満なんて吹っ飛ぶけど……まぁ普通の人は違うよねえ」
「あ、ああそんなストレス解消方法があるのはお前だけだが―――」
「聞いたことがあるんだ。男というヤツはさ」

 不敵な笑顔を見せ一息入れた後恥じらいもせず言い切りやがった。

「一発ヌいたらいいんでしょ?」

 さっきまでのいい空気が台無しだチクショウ。天を仰ぎため息を吐いた。



 意識を飛ばしたアンナの後処理をした後、しばらく本当にこの人と性行為を行ってしまったのかとぼんやり考えた。考えても仕方ないと眠ろうと寝そべり睡魔に身を任せようとした瞬間、アンナは起き上がった。「マジかぁ」という声が聞こえた。自分の体を確認している動きを見せた後いきなりシドの頭を撫でたので何が起こったのか一瞬理解できなかった。
 立ち上がろうとしたので慌てて抱きしめ、「行くな」というと、振り向き苦笑した顔を見せ再び寝そべった。見捨てる気はないらしい。
 アンナは無言で熱がこもった目で自分を見るシドを見つめる。一瞬無言の時間が流れ、アンナは口を開く。

「一度しか言わない」

 寝起きでぼんやりしているシドにアンナはかすれた声で囁きかける。喘ぎすぎて声を枯らしてしまったか、罪悪感が湧いてくる。しかし、過去にどこかで聞いたような懐かしい声色だ。

「"この子"に特別な感情を抱かせたかったら……宿題だ。最高の殺し文句を考えておいで。期限は今日から1年」
「いち、ねん」
「キミがもし見つけるコトができなかったらアンナ·サリスはキミを……世界ごと捨てていなくなる」
「消えても、絶対に捕まえてやる」
「ダメ。ちゃんと頭を使って考えて。キミがどれだけ想ってくれているかは、痛いほど分かった。2人きりならキスも許すし好きと言うのも止めないよ。でも、"今のボク"はキミに感情を抱くことはできない。ボクの呪いを解けるもんなら解いてみな。多分世界中どこを探しても解くことが出来る人間は、キミだけだから。そのために"ボク"は―――」
「お前が欲しい、言葉。ヒントもなしか?」
「もう揃ってる。……さあ寝るんだ。もう出すもん出し切ったでしょ? 身体が重いったらありゃしない。絶対オメガの検証を完了させよう」
「ああ。―――ごめんな」

 アンナは「"ボク"は気にしてないし謝るくらいならヤるな可哀想だろ」とシドの頭を撫でながら再び目を閉じた。その優しい手にシドも目を閉じ、あっという間に眠ってしまった。



 目が覚めるとシドは1人寝台に転がっていた。夢だったのだろうか、と気怠い身体を起こし鏡を確認すると昨晩付けられた痕跡が現実だと教えてくれる。
 カーテンを開けると外はすっかり明るくそりゃ彼女はいないわけだと苦笑する。衣服が整えられ酒瓶が片付けられているのを見ると彼女はしっかり後片付けまでしたようで。のんきに眠っていた自分が恥ずかしくなってくる。「そうか、ついにやってしまったか」とボソリと呟いた。
 ウソまで吐いてこれまで叶わなかった彼女と抱き潰すように体を重ねるという結果を残してしまった。罪悪感がないわけではないが先に仕掛けて来たのは彼女だ。
 兎も角空腹で倒れそうなので上着を羽織って外に出ようと扉を開いた。念のため鏡を再び確認すると一度イタズラで付けやがった時にも思ったがパッと見えない位置に付けている。相も変わらずその技術は見事な手法だと笑みがこぼれた。対して自分はどこに噛みついたのか記憶をたどったが思い出せない。

「会長、やっと起きたんですか」
「ああすまないな。……アンナは?」
「アンナですか? オメガの検証で疲れた身体を癒やすためにクガネで温泉一時休暇旅って言ってました」
「そ、そうか」

 いつもだったら笑顔であいさつしてくれるハズの彼女が、いない。ジェシーの「何かあったんですか?」という言葉を適当にかわしつつ食事をとろうと外に出る。まだ手が震えるが少しでも勝率を上げるために、彼女を勝利へと導くために。何よりも彼が道を作るために必要なモノを待つ。
 何よりも隣にいてもいいという【許し】を得られたことが、そしてようやくSOSを聞かせてくれたのが何よりも嬉しいと笑みをこぼす。1人でどこまでできるか分からないが、やれるところまでやってやろうと思いながらコーヒーに手を伸ばすのであった。
 あの言葉が夢ではなければあと1年だ。そうしないと、シドは、世界ごと捨てられてしまう。そんなこと、認められるわけがないと不味いコーヒーを一気に飲み干した。

―――一方その頃。

「ちくしょー騙された。容赦なさすぎる」

 アンナはクガネにある温泉につかりながらボソボソとつぶやいている。幸い人がいない時間帯だったので噛み痕だらけの体を人に見られることはない。今朝は早々に起き上がりジェシーに「しばらくクガネにいるから。適当なタイミングでお見舞いするね」と言ってそそくさとテレポで離れてしまった。殆ど拭き取られていたがドロリと垂れ落ちる感覚に気持ち悪さを抱きながらチェックインする自分に嫌気がさす。どれだけヤられたんだと首元をさすりながら荷物を置いた。
 しかしネロがいない分検証に勝ち上がる準備に時間がかかるだろう。ときどきは何も考えず英気を養うための温泉旅行も悪くない。

「まあでもスッキリ元気になったならいいか。ボクは……とりあえず風呂から出たら寝るか」

 切り替えていつも通りに行こうと伸びをした。しかし、人の記憶に残したくないからと置いていた壁が一晩で破壊されてしまった気持ちと、どこかハジメテという行為が彼でよかったと安堵する感情がアンナの情緒をぐちゃぐちゃに乱していく。切り替えようと頭をぐしゃりとかき乱し深呼吸する。

 最近自分の中で決めていたリズムが崩されて困っている。悩みの元はシドだけじゃない。暁のメンバーや最近ならばドマの人たちにも。自分が引いた線よりも中に土足で入り込んでくる。孤独な無名の旅人に、何故。理解が出来ない、どうすればいい?

 とりあえずオメガを斬ったら、分かるかな?


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#シド光♀

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―――ボクは森で住んでいながらも炎に重きを置き崇める部族、エルダス族の集落で生ま…

本編前

#リンドウ関連 #即興SS

本編前

旅人のはじまり
―――ボクは森で住んでいながらも炎に重きを置き崇める部族、エルダス族の集落で生まれた。

「ボクは将来貴方と結婚して一緒に産み落とされた愛の結晶を育てる」
「ねえさま、今日もキレイだ。お茶でもいかが?」
「ボクは里で一番の戦士になって、絶対みんな幸せにする」

 ベタな口説きセリフ。これは兄がよく言ってた口説き文句を自分なりにアレンジした言葉だった。「―――くんったら」って適当にあしらわれてたけどね。
 狩りも好きだった。槍も同世代の中で一番強かった。いつか性別が判明して、兄と一緒に修行の旅に出るんだって約束したんだ。

「こら―――!またイタズラばっかりして!」
「引っかかった方がわるいんだよー!」

 イタズラも大好きだった。椅子に何か仕込んだり洗濯物をシャッフルしたり。自分でも今思うと悪ガキだったと思う。血のつながっていない姉たちにとっ捕まって頭をぐりぐりされて。ゲラゲラと笑いながら彼女らのお尻を触って逃げたりもした。

「ボク、兄さんと絶対に旅に出る!」
「ああ僕もお前と切磋琢磨し合える未来を祈っているさ」

 ボクより10以上年上だった血のつながった兄は数年に一度帰ってきて抱き上げて振り回してくれた。なんと言えばいいか―――子供の頃の自分にとっての世界って森の中にあるものだけで。外の世界の悪意という存在を知らなかった幸せな日々だったと思う。
 14歳、性別がはっきりしたあの時までは。



「ない」

 男を象徴するものが、ない。何度も確かめた。でもないモノはないのだ。
 母のボクを呼ぶ声が聞こえた気がした。ボロボロと涙が落ちる。森の守護者ではなく護人として護られながら集落のために生きなければならない。
 それからボクの耳にはオンナタチのボクを気の毒に見る目と、罵る声が脳内から離れなくなってしまった。笑われていたんだよ、滑稽な姿だっただろうから。昨日までの無垢な笑みを浮かべる自分に焼かれ堕ちていくボク自身がこわくてかなしくてくるしくて。

 目の前の景色から色が失われてしまった、そんな感覚を味わった。ボクは耐えられなくなり、兄の帰郷も待つことも出来ない。性別が分かってから1ヵ月もせずに、集落から飛び出してしまった。



 ボクは走り続けた。方向も分からない。とにかく走りたかった。自分をオンナにしたカミサマを呪う言葉を吐きながら、真っ暗な森を走った。何度も転んだし野生生物も襲い掛かってきたがボクの敵ではない。確実に急所を打ち抜き、その肉を喰らった。髪の赤色と血の赤色がぐちゃぐちゃになり、何も感覚が分からなくなった頃ボクは真っ黒な森を抜けた。
 家の帰り方はもう分からない。歩き続けるしかない。色のない地面を踏みしめ終わりの見えない道を歩く。
 しばらくして。食べられなさそうなモンスターばかりの道を歩き続けたボクは「おなかすいた」とつぶやきバタリと倒れた。ここで終わりか。カミサマを呪ったからバチが当たったんだ。「いやだ、ごめんなさい、兄さん」知らない低い声で呻くように泣く。ボクはどうしたらよかったのだろうか。生まれ変わったら何になろうか。そう考えながら目を閉じようとした。その時だった。

「おぬし、モンスターではないな。大丈夫か?」

 かすむ視界にナニカが映る。ボクは必死に手を伸ばし「おなか、すいた」とつぶやいたら急に手に持っていたらしい水をかけられた。
 びっくりして起き上がるとボクの手に何かを握らされ、「食べなさい」と声が聞こえた。ボクはすぐにむさぼるように、食い散らす。その人はボクの背中を撫でながら「急がなくてもいい。私がいる限り、おぬしを危険な目に遭うことはない」となだめてくれた。
 徐々に視界が晴れていく。見上げるとそこには、銀髪でヒゲがよく似合う侍のおじさまが無表情ながらどこか優しい雰囲気を見せていた。そう、この人を見た瞬間、ボクの視界は昔みたいに奇麗で鮮やかに映るようになったんだ。

「名前は?」
「……フレイヤ・エルダス」
「よい名前だ。私はリンドウ・フウガ、無名の旅人をしておる。―――フウガと呼びなさい」
「フウガ」

 伸ばされた手を握り立ち上がろうとするが体が動かない。それを見かねたフウガはボクを軽々と背負い歩き出した。

「エルダス、おぬしは……ヴィエラか。家は?」
「帰れない」
「訳アリか。嗚呼言わなくてもよい。お互いのことを興味持つ必要性は皆無」

 それからボクは魔物退治を依頼されて滞在していたと近くの村に運ばれた。怪訝な顔をされながらも血を洗い流され村人から女の子だったのかと驚愕された。亡くなった娘が着ていたものだという服を渡され着替えたボクはフウガのところへ戻ると1人タバコをくわえたたずんでいた。
 藍色の着物と結われた髪、いつも額に巻かれたハチマキとヒゲが似合う奇麗な人だった。今思うと異国から来た人だったのかもしれない。すらりと細い体躯から軽やかな身のこなしで敵を斬る姿が幼い自分の心に大きく刻まれている。

「これから、どうする」
「……フウガ、ボクも旅人になりたい」
「帰る場所もない訳アリが適当な村で暮らせるわけもないか」
「じゃあ!」

 何も言わず手を差し伸べてくれた。ボクはその固い手を握り歩き出した。

―――これがボクの旅の始まり。何も知らなかったボクに世界を教えてくれた初恋さ。


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#リンドウ関連 #即興SS

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埋もれるからlog化しときます。  家族何度か書いてますが兄がいます自…

メモ,ネタバレ有り

#log

メモ,ネタバレ有り

ioで呟いたアンナ概念(今後書く予定もあるしSSにしてるやつもある)
埋もれるからlog化しときます。
 
家族
何度か書いてますが兄がいます
自機と60年以上再会出来なかったあまりクールに見せてますが心の中ではシスコンです
エーテル視が出来て弓より魔法が得意なのでスニーキングミッシションが得意
妹と再会するまではよく帝国の基地に忍び込んで知的好奇心を満たすために勝手に機械弄りしてました

しかし妹の記憶はイタズラ好きで里の女性全員と結婚するんだと口説きまくる狩りが得意なクソガキなので今の無駄に強くて人を突き放しながら無名の旅人だと人に対して壁を作る妹なんて知らない!誰だこんな子にしたのは兄は絶対許さないぞ!って怒って里に帰らず妹に黙ってエオルゼアで彼女の軌跡を調べています

里では今でも両親は健在だし兄もこの通り元気ですが自機は迷子にならず帰れる自信がないし神に絶望したので信仰深い里に帰っても合わせる顔がないって思ってます
兄は大好きです
 
トラウマ
という程じゃないけど自分の過去に繋がる要素には分かりやすいほど反応する
バレたら突き放されるだろうし下手したら殺そうと襲いかかってくる
それを反射的に勢い余って殺してしまってまた孤独になるんだって思ってる感じ
だからその前に消えて早く皆私のこと忘れて幸せに生きてほしいって心の中ではタイミング伺ってるよ

そういう意味では自分を見る目が恐怖に歪むところ見るのがトラウマなのかもしれないね
だから余計なものを見られたくないと無名の旅人だからって言う
これを言う時は大体自分に言い聞かせたい時

暁月過ぎた今はエオルゼアの人らの優しさのおかげで立ち直り、少しでも自分のことを知ってほしいと思うようになってるよ
仲間に過去を話しても「そりゃ強いわけだわ」って言われただけだったからね
今では星だと思ってる相手もいるしね

逆に言うと漆黒までは吐露は無いって事だけど救いは間違いなく存在するよ
人を突き返すことやってるもんって言い聞かせて周りの好感度上げ続けてたウサギは愚か:kawaiine:
だって人助けの方法は教えてもらってたけど人に関わらなすぎたから見捨てることは出来ないし嫌われる方法を知らないからね
 
初恋
命の恩人の30歳程度年上な侍のヒゲのおじさま
彼女の価値観は殆ど(一緒に旅した頃の)この人から出来ている
すべてを捨てて旅している人でしたが嫁や子供がいる相手だったので自機は告白はせず恩人も好意に気が付いてはいたのでお互い親しながらも壁を作っていました
刀以外にも色々な武器に長けていたので(エオルゼアの冒険者の性質に近い)彼女の弓や槍の修行もつけました
無駄に強い原因もこの人が原因です
生きていく上の知識もこの人直伝
グリダニアを目指すようになったのもこの人の提案だし無名の旅人はこの人の口癖でした
 
星芒祭
SSの次の年はシドがやり返すためにもらったビックリ箱を解析、小型改良化して自機に渡します
自機は人を驚かせるイタズラが好きですが驚かされる事に慣れていないので真顔になった後泣き出しましたかわいいね
 
蒼天の頃の自機(何でもできるに対して)
欲しい物ー作るか金積めばいいんでしょ
お相手ー故郷に帰れ(れ)ばお相手いるよ
友達ーいらん
騒げる相手ー友好蛮族と満たせてる

だから人の欲求を満たしてあげる事しか考えない
助けてとか欲しいとか言われたら先回りしちゃおうって思ってる
頼られるのって悪くないな…ってエオルゼアの英雄になっちゃった時に感じちゃったから
でも誰かのものになるというのは「何て?どうせ先に死ぬくせに」って思って自分の領域には入れたくないからふと思い付いた時に突き放すような動きを反射的にしてしまう

結局自分が先に死ぬという発想はなくて自分の前で失ってしまうのが怖いというのが自覚はしてないが憶測で感じ取ってるのでその辺りの恐怖を取り除かれないと諸々を自覚できないって感じ
実際蒼天でいろんな人が目の前で死んだ時にその考えがグワッと強くなる
だから死なずに空に道を作ってくれるシドに無意識に縋ってしまうんですね
縋ってしまう感情といや自分は全てを捨てた旅人として生きるんだという感情が事故ってバグる
 

今更自分が光に届くことはないが光が無いと迷子になるとすがり続ける子です
周りから見ると彼女が全てを照らす強く赤に輝く焔なんですけどね
彼女に近付いたら焼け焦がれるんですよ

考え自体は闇なんだけど周りから見たら本人なりの正義で動く光というのが好きなのでそういう要素があると思ってるんですよね
 
精神世界(自分の精神世界IDが作られたら?って話題)
多分過去追想方式で道中は鮮血の赤兎時代に自機を恐れて襲いかかってきた人達だよ
ボスはツクヨミ方式な優しかった人が責め立てる感じで(1ボスは兄、2ボスは命の恩人モチーフのモンスター)
ラスボスはゼノスみたいになった自分自身で倒したらある人が待ってくれてるよ
自機からしたら絶対見せたくないものオンパレードですね
表では笑顔で「ありがとう」って言ってるけど内心では特にアリゼーやアルフィノには見せなくなかったなあ!って終わってから悶絶してます

~1ボス
船の上。希望に向かう若き自機が見える。しかし座礁して暗転し、気が付いたら無人島。野生生物中心、1ボスは兄が何故ヴィエラの責務から逃げたと叱咤しモンスターの姿になる。【守り人エルファー・レフ・ジルダ】
1ボス後~2ボス
暗闇の中道を迷う再現。袋小路にはならず者やモンスター達が襲い掛かる。2ボスは弱い心を叱咤する命の恩人【龍殺しのリンドウ】
2ボス後~3ボス
在りし日のガレマール帝国。帝国兵が襲い掛かって来るので魔導城まで走ろう。城内、扉の前で3ボスはゼノスに会った事で心の中で生まれた自分がもし少年に逢わなかったらのif【鮮血の赤兎ガーネット】
3ボス中少年の声が、シドの声が響くことでPTにバフ、ボスにデバフがかかる
3ボス後にカットシーン。若い頃の自機の幻影が扉を開く。その先にいたのは何故かエメトセルク
な感じのものを何度かアウトプットするか悩んでたからそんな感じで
 
名前の由来
昔ノートした気がするけど命名規則知らなかったのでオリキャラの名前を流用してました
なのでそれを街の名にして森の名を最近決めましたね
アイスランドの人名一覧からいい感じの響きのものと赤か火が入っててほしいなーってエルダス族とかいう種族が生えました
 
言うかどうか(エロ本があったぞ)
普通に言いますね
ぱっと読んだ内容もデカい声で

シドはあまりにも自機がオープンすぎてもう慣れたらしい
多分悟り開いてるギャグ概念しか増えない原因
 
閉じ込め(えっちな服着ないと出ないと部屋にCP相手と閉じ込められた話題)
普通に目の前で着替えますね
恥じらいは無し

「すまないシド、あなたも着たいかもしれないけど私がちゃんと全て着てやるから安心したらいい」
「……着たくないから助かるが???」

「あまりにも普通に着るからつまらん、男も着ないとだめらしいよ、シド(嘘だけど)。着せてあげるからまず脱がせるね」
「そう言われるなら仕方がないんだが……自分で出来るから後ろ向くんだ」
「えっ」
「えっ」
 
以前話題になってた自機が助けを求めるという話と叡智な話を組み合わせたNPC自機なギャグ概念のプロット
依頼でカチコミかけたアジトで興奮剤を原液でぶっかけられてしまい凶暴化しそうになる自機が後片付けのためにサンクレッドに助けを求める
「昂る熱は戦闘で落ち着かせるから近付くな」と各所に飛んでモンスター狩りながら暴れ回るアンナの勘違いを鎮めるために作戦を練った結果、人里に降り立つ前にシド1人を生贄に捧げることで世界を救おうとする暁とガーロンド社員達のお話

#log

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移行作業が終わりました。というわけで本館は最低限の奴だけ一覧に残してあとはこっち…

メモ

メモ

20231226メモ
移行作業が終わりました。というわけで本館は最低限の奴だけ一覧に残してあとはこっちに置いて行こうと思います。
TOPの絵を下書き終わってからシドここに手が来るのおかしくない!?お前アンナより低身長だろ!?ってなりましたので踏み台に乗ってるかアンナが持ち上げてます。かわいいね。
あとがきこれからどうしようかな。メモに残すようにしようかな。でも更新履歴が埋まっちゃうなあと悩み

最近思ったんですけどサンホラのよだかの星の歌詞がとてもマルケズからのシドって感じがして染み渡りました。ありがとう陛下。

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注意蒼天3.0メインストーリー中の自機の心情を補完する即興SSです  …

蒼天,ネタバレ有り

#シド光♀ #即興SS

蒼天,ネタバレ有り

旅人は、取り戻せない
注意
蒼天3.0メインストーリー中の自機の心情を補完する即興SSです
 

―――英雄を乗せ、生まれ変わったエンタープライズは飛び立った。

 彼女はぼんやりと空を見つめていた。いつものような笑顔も見せず神妙な顔。それもそうか、俺たちはトールダン7世と最終決戦になるだろうアジス・ラーへ向かった。目論見通り防壁を越えることに成功したが帝国の飛空艇の猛攻を退けるためにシヴァ、氷の巫女と呼ばれたイゼルが散った。無事上陸を果たし仲間たちが飛空艇から降りる中、彼女はぼんやりとその場から動かず空を見上げていた。

「アンナ」
「別に悲しんでいるわけじゃないよ」
「何も言ってないんだが」
「……あらあら」

 アンナは俺の方に向き苦笑いしている。俺はそのまま彼女の横に立ち空を見上げた。
 淀み切った空は俺たちに何も教えてくれない。しばらく何も言わず立っていた。

「たくさん、人が死んでいるの」

 ポツリと呟く声はいつもより低い。

「私に優しくしてくれたヒトが真っ先に死んでいく」
「誰にだって限界はあるさ」
「ホー、超える力だって言ってるくせにこんなちっぽけなことも抗えないなんて。知らなかったわ」

 拳を握り締め、振り下ろしている。顔を見ると目を見開き一筋の涙が落ちた。

「やっぱり神様ってクソッタレ。ムーンブリダを、オルシュファンを、イゼルを返せ」

 ガン、ガンと飛空艇の外装に拳を振り下ろしている。俺は彼女のその痛めつけられている手を力いっぱい押さえた。

「悲しかったんだな」
「違う、本来あるべき場所から奪ったヤツを、私は、私は」

 目が見開かれ、空気がナニカに反応したのかどこか震えヒリヒリと痛む。彼女の手が熱い。明らかに様子がおかしい。「アンナ!」と俺は叫ぶ。彼女はビックリした顔で俺を見ている。

「俺は生きている。アルフィノも、ミンフィリアも、サンクレッドだってお前さんが救ったじゃないか。お前は全てに手を差し伸べる神になるつもりか!?」

 手の熱が収まった。そして彼女は俺の肩に頭を置く。そして「5分」とボソとつぶやいた。

「何もしないで。ただそこに立ってて、ください」
「あ、ああ」
「―――面識のない旅人を助けたって何も利益がないくせに、何で」

 彼女はボソボソとつぶやき始める。

「私に触らなければ死ななかった。私が現れなければ世界はそのままだった」
「アンナ」
「でも私がここにいないと世界は変わらなかった。私がいないと達成されなかった。私が手を伸ばして救えた人もいっぱいいた」
「そう、だな」
「ただの"旅人"に優しくする人たちが分からない。勝手にみんな死んでいく。どうして、どうして―――」
「アンナは悪くない。今だけ、な」

 そこから彼女は何も言わず震えていた。俺はただ彼女の肩を撫でることしかできなかった。

 それはザナラーンの教会でしか見なかった彼女の弱さだった―――



 5分後。彼女は顔を上げた。俺の耳元で「ごめんなさい」と囁いた後、目をこすりいつもの笑顔を見せた。

「もったいない」
「何か言った?」
「あ、ああ何でもない」
「私たちに悲しみながら人を弔う暇なんてないよ。……みんな待たせてる、行きましょ」

 途中から心配したのか戻ってきた仲間たちに見られていたが彼女は気が付いていなかったようだ。即しっしっと手で払うしぐさをしたら戻って行ったがバレないに越したことはない。

 彼女は強い。刀を握り締め全てを斬るために奔る。しかし心は絶望的に、脆い。それは多分1人旅で長年人と関わってこなかったからだろう。
 誰かが支えないと、そばにいないとすぐに崩れ去るのではないかと踵を返し歩き出した彼女の後ろ姿を見守る。

「もしお前が許すなら」

 俺が隣に立ってはいけないだろうか?

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#ギャグ - キャラ崩壊等ギャグ概念が入ってます
#即興SS - Misskeyioのチャンネルで出たお題を見てアウトプットしたもの中心
#リンドウ関連 - 自機の過去に出てくる命の恩人についてのお話に付くタグです
#エルファー関連 - 自機の兄が自機の過去を探る旅をしている時に付くタグです。基本自機出番なし。
#謎メモ - 自機視点のメインクエスト。実際にプレイしながら書いてるので不定期更新。

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「頭を撫でさせてほしい?」「ダメか?」 ふと思い付いたので『お願い』してみる事に…

漆黒

#シド光♀

漆黒

“頭を撫でる”sideC

「頭を撫でさせてほしい?」
「ダメか?」

 ふと思い付いたので『お願い』してみる事にする。アンナは頭、特に耳周辺が弱いので決して首から上は隙を見せない。正しく言うと座ってもらわないと頭頂部まで届かない。いや届くのだがどうせイジワルな彼女の事だ、背伸びをして邪魔をする未来が見えるのでこうやってお願いするのだ。
 ”無名の旅人”でありたい彼女を隣にいるよう告白したのはつい最近。彼女からの宿題である”最高の殺し文句”でボロボロに泣いた彼女がいまだに記憶に残っている。―――まあ付き合い始めても距離感やお互いの忙しさも相まって一切ぱっと見変わらない日々だったのだが。今日は約1ヶ月ぶりに「支社から頼まれていた資料を持ってきた」とガーロンド社に顔を出したので「休憩だ」と社員達に言い残し部屋に来てもらった。

「ボクが気が向いたら撫でてあげてるよね?」
「いや、それは嬉しいがそうではなくてな。お前の頭を撫でたいんだ」
「そんな年齢じゃないよ。キミの倍は生きてるボクを撫でて何かメリットはあるのかい? 報告書にまとめて提出してくれたら考えてあげるよ会長さま?」

 今日のはぐらかし方は少々偉そうだ。シャーレアンにでも行っていたのだろうか。まあ報告書作れは冗談だろうけどときどきは受けて立とうじゃないか。「じゃあ今すぐ書くから待ってろ」と言いながら机に向かい紙とペンを準備すると「冗談さ」と分捕られた。少しだけ困った顔をしているのが見ていて面白い。きちんと理由を言わないと納得しないようなのでもう少し押してみる。

「お前が俺を撫でたいと思うように、俺だってお前をゆっくり撫でて楽しみたいのさ」
「よく分かんない」
「というかお前だってこんな男を撫でて何が楽しいんだ。まさかと思うがお前にはいまだに俺があの頃の坊ちゃんにでも見えてるのか?」
「さあどうでしょう?」
「疑問で返すんじゃない」

 アンナは14の頃に故郷を飛び出して旅をしてきたヴィエラだ。自分よりも倍以上の年月を生き、旅を続けて来た。少年の頃にちょっとした縁で出会い、いろいろあって再会した。彼女の目にはそんな小さい頃の俺が映ってるかのように見る時もあるようでよく頭を撫でてくる。優しくて気持ちがいいのだがやられっぱなしというのもよくない。場所を考えずにやるので毎回プライドを砕かれそうになるのを耐え続けているのだ。少しくらいは負けだと言う彼女の可愛らしい所を見たいわけで。だから恥を忍んで今回お願いをしてみたのだ、と思った瞬間だった。俺は完全に油断していた。涼しい顔して抱き上げられ、ソファに腰掛ける。その細い腕に大の大人を運ぶどれだけ筋力あるのかといつも考える。というか俺は重い機材を運んだりする関係で体は普通の人より鍛えている。そして彼女が来るまで機材のメンテナンスしていたので工具の袋やら腰に下げていていつもよりも重たい。そのハズなのにあっさり抱き上げられるのは本当に彼女の人とは違う人生の歩み方に舌を巻く所がある。以前「俺を持ち上げるコツとかあるのか?」と聞くと「持ち上げるぞパワーをためる」と言われた。意味が分からない。
 考えているうちにも両足を広げて座った彼女は、慣れた手つきで俺を自らの太ももの上に足を乗せる形で座らせ、手を握る。そして彼女は少しだけ背中を丸め自らの後頭部に俺の手を押し当てた。

「その指耳に当てたらもぐから」
「ナニをだ!?」
「男性器に決まってるじゃないか。ほらボクの気が変わる前に体験したまえ。全然楽しくないからさ」

 彼女には恥じらいという概念はあまり存在しない。育ちの違いか分からないが下ネタも直接的にデカい声で言うからこっちが恥ずかしい。ネロを筆頭に男性社員達とゲラゲラと笑っている姿も度々目撃されている。とても豊かな性知識に対し実際の経験は俺が初めてなのは本当にチグハグなヒトである。
 閑話休題。彼女の気まぐれで許可をもらえたので早速撫でさせてもらおう。恐る恐る手を動かし彼女の髪の感触を味わう。きちんと毎日手入れされているだろうサラサラとした髪は心地が良かった。ふと彼女の顔を見ると目を閉じていた。俺が撫でようとする行為を邪魔したくないのだろう。この姿勢で邪魔なんてされたら正直すでに切れかかっている理性の糸が危ないので感謝する。次は頭頂部も触りたい。冗談とは分かっているがもがれたくないので耳に触らないように慎重に手を上げぽんとたたく。「ん……」と一瞬アンナの声が漏れる。気持ち少し笑顔になっているようだ。何が楽しくないから、だ。もの凄く楽しいじゃないか。しかし少し後ろに傾く耳に触らずに撫でろというのは今は無理な話だ。そう、今の状態だったらだ。

 ところで彼女が目を閉じているのは見つめ合う事に慣れていないからだ。彼女は『君が慣れてないからしょうがないから目をつぶってあげているんだ』と言っているがそれは間違いだ。彼女は意外とすぐに目を逸らす。いつだって平静を装っているが心臓が破裂するほど高鳴っているのを俺は知っている。俺はその彼女の柔らかな唇に唇を重ねてやった。
 彼女の目が見開かれる。そして「ちょっと!?」と言いながら離れようとしたので頭を押さえまた唇を奪う。何度も角度を変え、啄むようにそしてわざとらしくリップ音を立ててやると目をギュッと閉じ行為が終わるのを待っている。小さな声で俺の名前を呼びながら舌を差し出してきたので絡めてやるとくぐもった声が漏れる。こんな姿を知っている生者なんて俺以外にはいないだろう。いつの間にか指を絡ませ合い姿勢も両足の間に足を挟んでやりながら膝で立つ。一瞬だけ離れ顔を上げさせればこれで俺の方が高い位置から彼女を見ることができる。顎を固定し、再び口付けながら首の後ろを撫でるとふわりと香水の匂いが漂う。今日は―――フローラル系の匂いか。という事は大丈夫だな。

 満足したのでキスから解放してやると目をゆっくりと開き少々考え込むそぶりを見せる。そしてこう言った。

「シド、最初からこれ目的だったな?」
「そうだが?」

 ため息を吐かれた。そして彼女は両手を上げる。降参だと言いたいらしい。心の中でガッツポーズをする。珍しく俺の勝ちだと思ったのもつかの間。まだ仕事中なのでこれ以上は何もできないという生殺しをこれから数時間喰らう事になる。

 そうだよ結局今日も俺の負けさ。「もう撫でさせてあげないからねー」という満面の笑顔付きの言葉をもらいながら俺は見せしめのように仕事場に引きずられていくのだった―――

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#シド光♀

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